葬儀とは亡くなった方を送り出すいわばお別れの式というイメージですが、それだけではありません。その故人との別れを惜しんだり、思い出に浸れる場でもあります。どんなに涙を流そうとも誰の気に咎める必要はありません。
そして思い切り別れを悲しんだあとはスッキリとした気持ちで前を向き進んでいけます。そうした気持ちの切り替えが出来るのも葬儀の良いところではないでしょうか。また葬儀は決して豪華でなくても、心のこもったもので自分達が納得出来れば故人も安らかに眠ることが出来るでしょうし、今は業者によっては個性的な祭壇や棺等をカスタマイズしてくれる所や価格を抑えたもの、インターネットで依頼出来るものまで多様化しています。
なので葬儀をお考えの際には、故人の性格や自分達の資金等を考慮して一番最適なものを選んでみてはいかがでしょうか。
地域の斎場などで行われる葬儀は、実はそんなに遺族の金銭的負担はありません。これは、参列者の数もさほど多くなく、遺族が高い戒名などを望まない限りはお金がかかることは少ないからです。香典にまつわる手間も最近は減り、業者が代わりに対応してくれたり、傷心の遺族の負担をできるだけ減らすような配慮がなされています。
葬儀に関しては昔はムラで行っていたので、共同体の意思が反映されていました。しかし、今は個人単位で行われるようになり、家族の意思が団体よりも優先しています。個性的なお葬式にする遺族もいますし、会社の人をたくさん呼んで豪華に行うケースもあります。
地域によってどのような形が好まれるかは異なり、それぞれに良い点があるので、家族内で一度はお葬式について話し合っておくのも悪くはありません。むしろ、生前に見積もりを出すくらいの気概が必要です。
葬儀という儀式においては、その意味や由来がわかりにくい決まり事というのが多くあります。そのため、無理に強制させられたりすると、良い印象を持たないことも少なくありません。葬儀は故人との別れを惜しむやり直しのきかない場であるので、執り行う側も、参列者の側も不快な気持ちにならないよう気遣いが必要です。
また現代社会では、葬儀の形態も様々です。そのため、新しい形態の葬儀を選択すると、葬儀社や世間体を気にする親戚などから故人のことを悼んでいないなどという心無い言葉が発せられることが多くあるようです。しかし、大切な家族や友人を亡くした悲しみや精神的な負担というのは、葬儀の形態や費やす費用によってはかることができるものではありません。
新しい葬儀の形態で故人を送る場合には、周囲の理解を得ることも重要ですが、意志を貫くという覚悟と、あまり罪悪感を抱かない心づもりが大切になるでしょう。